築170年超!「なまこ壁の家・雑忠」の宿泊施設オープン

こんにちは!下田移住サポーターの石井です。
先日、静岡・下田に誕生したばかりの宿、「源泉掛け流し なまこ壁の宿『雑忠(さいちゅう)』」を見学する機会をいただきました。
本日は、下田の風と歴史がやさしく寄り添うような佇まい——そんな物語を感じさせる、新しい宿の誕生をお伝えします。
海と町の狭間に息づく古き家屋
静岡県・下田市。海の空気が潮の香りを運び、町にはどこか懐かしい空気が漂っています。
この町に、築170年以上を経た歴史的建築「なまこ壁の家・雑忠(さいちゅう)」が、静かに新しい息吹を吹き込まれて、宿として蘇りました。
駅から歩いて10分弱。歴史ある町並みにそっと溶け込むように、どっしりと構えた「なまこ壁」の建物が姿を現します。白と黒のコントラストが美しく、壁のひとつひとつに時の流れが刻まれているようでした。
「雑忠」は、かつて下田で最も大きななまこ壁を持つ建物として知られ、下田登録まち遺産の第一号にも認定されている文化財です。
オーナーである鈴木家は、江戸時代から船問屋を営んだ歴史を持ち、明治〜昭和には町の重鎮ともなった家系。
この家屋を、代々一族だけのものとしてきたけれど、「もっと下田のために使いたい」という思いから、宿泊棟として再生するプロジェクトが立ち上がったのです。
建物そのものが語りかけてくるよう
玄関の引き戸をくぐると、外の喧騒がすっと遠のいて、空気が一段階やわらかくなるのを感じました。築170年以上という重みはあるのに、どこか親しみやすく、人の営みが感じられる空間です。
館内には「奥座敷」と「離れ」の2つの宿泊棟があり、見学では両方を拝見させていただきました。
奥座敷には、町家ならではの奥行きを生かした続き間があり、庭から差し込む光が畳にやさしく反射していました。まるで時間がゆっくりと流れているかのようです。
そして「離れ」はまさに特別な空間。迎賓館として使われていたそうで、欄間や障子の意匠が繊細で美しく、職人の技に思わずため息がもれました。「この空間に泊まれるなんて」と、見学しながらもつい旅人気分に浸ってしまいました。
温泉と暮らしが隣り合う宿
館内には、家族で入れる温泉風呂も完備されています。
温泉は無色透明の“単純泉”。肌にやさしく、子どもからご高齢の方まで安心して浸かることができる設計だそうです。
一方で、宿の運営方針にも心を惹かれました。オーナーご家族の「この家を、自分たちだけのものではなく、町のために開きたい」という想いが、施設の細部にまで息づいているのです。
滞在者向けには、地元の寿司職人による出張料理や、和装体験、周辺のお店との連携プランも用意されているとのこと。宿を単なる“泊まる場所”にせず、“下田を深く味わう入り口”として捉えているのが印象的でした。




下田という町とつながる場所
旅先で泊まる場所が、その土地の歴史や人の想いに満ちているって、とても豊かな宿泊体験になりそうですね。
雑忠はただの古民家宿ではなく、過去と未来、家と町、人と人とをつなぐ架け橋のような存在だと思います。次はぜひ、宿泊者としてこの空間をじっくり味わいたい——そう思わずにはいられない見学となりました。皆さんも是非、下田にお越しの際は訪れてみてください!
『源泉掛け流し なまこ壁の宿「雑忠」』基本情報
■所在地
静岡県下田市一丁目9−15(伊豆急下田駅から徒歩5分)
■客室
奥座敷(定員6人)、離れ(定員6人)
■共用設備
浴場(源泉かけ流し)、キッチン
■HP
※グランドオープンに合わせてリニューアル予定
■予約サイト
①全館貸切
https://www.airbnb.jp/rooms/1399922700483700986?source_impression_id=p3_1753402431_P3uR534WgtDTEgMK
②奥座敷のみ
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③離れのみ
https://www.airbnb.jp/rooms/1467045186663800630?source_impression_id=p3_1753402431_P3e-cLAgXQ4f-8By

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